下がって下がって、木曜日。

青夕

夕景さえも、青く、冷めて見える。

シゴトがはけた午後8時過ぎ。彼女からメールから届いた。

正確に言うと、もはや「彼女」などではない。

「婚約者」、「フィアンセ」、まあそういう感じだ。

いつになく、年齢に相応しい長文&絵文字多様のメールに驚いた。

ので、ワケを聞いた。

どうやら、職場でイヤなことがあって、ひとり飲んでいるらしかった。

ああ、そうか。そういうものか。と、思った。

誰しも、何かしらの「苦悩」を抱えて、

それでも、何かしらで気を晴らして生きている。

少なからず、人が生きるということは、そういうことなのだろう。

そういう自分も、

このところの状況(主にシゴト)が、どうにもいかなくなって、

滅入りに滅入っていた。

一人、夕日を見ながら、絶望的な気分の中、

友人を飲みに誘った。

主に仕事に関わる”ウミ”や“ウサ”を、口に出して晴らしたかった。

そういうつもりだった。

が、しかし、一杯目、二杯目のビールを飲んで、

どうでもよくなった。

というか、思考の彼方に消えてしまった。

つまりは、そういうことだ。

今、苦悩していることなど、実際どうでもいいことなのだと思う。

一杯や、二杯のビールで消え失せることなど、たかが知れている。

いつもの友人を前に、焼き鳥をほおばりながら、思った。

何よりも、重要なのは、今この瞬間の「自分」そのものであり、

それを成す、「時間」と、「縁」だと思う。

長いメールをくれた彼女、平日の午前1時まで飲み交わしてくれる友人、

「苦悩」をかき消してくれる“相手”がいることを、心から感謝したい。

コメント

  1. kei.s より:

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    つい最近高校の部の同窓会みたいなんあってS氏から聞きました☆おめでとう☆

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