悲劇、哀しみ

昨日までほどよく暖かだったが、今日は一転してとても寒い。

昨夜夜更かしをしてしまったこともあり、朝から調子が悪い。

昨夜は、3時までかけて読みかけの小説を終えた。

今年3冊目の東野圭吾作品。「白夜行」を読んだ。

数年前にドラマ化されたが、主演俳優が好きではなかったので、まったく興味が涌かなかった。

物語は、ミステリーに彩られた20年分の壮大な「悲劇」だった。

これまで読んだ東野作品のような「謎」が解かれることに対するカタルシスはなく、

どこまでも染み入る哀しみの中で、「真相」が紐解かれていく。

人を利用し、運命を操り続けてきたように見えた彼らの人生は、

実のところ、深い闇から逃れ続けようとする、彼らのひたすらな“もがき”だったことに、殊更に悲哀が深まる。

映像化には、俳優の物凄い力量が必要だったと思うが、果たしてどうだったのだろう。

もし、再び映像化するのなら、

中途半端なドラマ化ではなく、過度なほどに濃密に映画化して欲しいと思う。

白夜行 (集英社文庫)白夜行 (集英社文庫)
(2002/05)
東野 圭吾

商品詳細を見る
導き出された「真相」は、
20年に渡る永い永い「悲劇」


コメント

タイトルとURLをコピーしました