タイミング

なんだかんだで、やっぱり人生なんてどうなるか分からない。

昨夜は、いよいよ精神的に参ってしまって、疲れが鬱積したまま眠ることができず、午前3時過ぎまでモヤモヤとしていた。

もう半分くらいは「ああ、もう無理だな」という気持ちだったと思う。

それでもいつの間にか眠っていて、クソクラエな朝がいつものようにやってきて、吐き気を覚えながら出社した。

無表情で仕事をこなしていき、やり場のない無力感の行き末を常時考えていた。

夕方、社長に呼ばれた。

「やる気はあるのか」ということを聞かれる。これはいつものことで、実際に僕がやる気がなさそうに見えているわけではなく、意識を確認したいということである。

いつものように、「はい、あります」などと本気とも嘘とも断言できない返答をし、今日も「辞める」というタイミングではないのだなと無理矢理自覚してみる。

すると、驚くことを社長から告げられた。

上司の二人が、「辞める」と言っているということだった。

「え?」と、思った。

なんだそりゃ。このタイミングはなんだ。

詳しい理由などは内輪のことなので名言は避けるが、まあ彼らも同じく精神的にいろいろな「無理」があったらしい。

整理もつかぬまま、驚きとか不安とか焦りとか感じる間もなく、なんだか自分の置かれた境遇に笑ってしまいそうになった。

管理職の二人が辞めようとしていて、この逆境を残されたメンバーで頑張ろうと言っている社長を前に、まさか「僕も辞めようと思ってます」などと言えない。

いや、まあ言おうと思えば、これはこれで言いやすいタイミングなのだとは思うが、それは僕的には「違う」感じがする。

実際気持ちの整理とかついていないので、困惑している部分がある。

でも、このタイミングでそうなるのなら、それはそれで運命だと思うし、こういう展開に立ち会うことは、人生の中で結構意味があることなのではないかと思う。

自分の置かれた状況が好転したわけでは全然ないし、むしろこれから益々キツくなってくるんではないかと思う。

自信も何も無いが、変化により開いた新しい展開が目の前に広がるのなら、とりあえず進んでみるのは、悪くない。

僕なんかよりずっと「大人」で、しっかり「家庭」もある上司が、そういう決断をすることだってあり得るわけだから、「無理」なら「無理」ということはいつでも言えるわけで。

もうこの場では後退する余地はない。

落ちるまで立ち続けるか、落ちる前に降りるか。

どちらでもいいのなら、降りるまで立ち続けてみるのもいい。

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