「残暑」なんてうまい言葉を日本人は考えるものだと思う。
「暑さが残る」、なんとなく鬱積して憂鬱で、どこかわびしい。
そんな晩夏の熱帯夜。花火をした。
そういえば今年は花火をあまりしていなかった。
夏の初めの方に一度浜辺でしたが、酔っていてよく覚えていない。
昨夜はいつものご近所メンバーで、近くの河原で花火をした。
近所すぎて最近はあまり行くことのないその河原は、花火や宴会をする若者たちで意外な程に賑わっていた。
月明かりと橋の明かりに照らされて、ほのかに明るかった。
花火は、何歳まで楽しいのだろう。
傍らでは小学生らしい男の子のグループが同じく花火をしてはしゃいでいた。
今年26歳(一部30歳)になる僕らだが、たぶん彼らとあまり変わらず、同じように楽しい。
妊婦の友達は、翌日が出産予定日だというのに、漫画みたいな大きなお腹でビールを片手に笑っていた。
その旦那は三十路なのに、花火に火をつけては、蜥蜴みたいに走ってはしゃいでいた。
たぶん、そういうのが良いと思う。
いつまでも、花火を、その束の間を楽しめることができれば、それは結構幸せなことではないか。
そういうことを、花火と、薄い夜雲に見え隠れする明るい月を見ながら、思った。
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