テーブルの上にパチンコ玉が転がっている。
一度もパチンコというものをやったことがない男の部屋に、なぜパチンコ玉があるのか?
そんなことは、どうでもいい。
パチンコ玉には、二箇所に渡りご丁寧にパチンコ屋の名前が刻印されてある。
この極めて小さな工業製品を作る為に一体いくらのコストがかかっているのか、そしてそれを何十万個、何百万個作っているのか、儲けているものだ、と思ふ。
が、そんなことも、どうでもいい。
今部屋には、ベートーベンが流れている。ミーハーなクラッシックブームに流されているわけではない、とは言えないが、このCDは中学生くらいの時に買ったものだと思ふ。
曲は、交響曲第5番。いわゆる「運命」。
さて、金曜深夜。午前1時前。いよいよ眠い状態だが、少々無理して夜を更かしてみよう。
欲望が満たされれば、人はみな「幸福」を感じるだろうが、人の欲望ほど不確かなものはないわけで。
食欲、性欲、睡眠欲と人間の三大欲求を考えるとそれは顕著にあらわれる。
満たされていない時は、何をおいてもそれを充足させたいと思い、時にリスク背負い、対価を支払う。
が、充分にそれが満たされている時は、時に拒否感を覚えるほど不必要で無価値なものとなる。
朝の気持ち悪いほどの眠気の中では、今日の夜は何をおいても早く寝ようと心に誓うが、実際に夜になれば本当に眠くなるまでは眠らない。そういうこと。
ただ、だからと言って、欲望に振り回されずにいられるかというと、そんなことは到底無理なわけで。
人間というものは、そのほとんどは欲望で出来上がっており、それから逃れることなんかは出来ない。したがって、逃れる必要はないと思う。
とかなんとかと、相変わらず、あいかわらずなことを羅列する。
週末。世の中はクリスマスらしい。
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