ボクシングが茶番と化した日

その強烈なキャラクター性で、ボクシング界のみならず様々な方面へ影響をみせるボクサー亀田興毅。

その存在はもはや“一大ムーヴメント”と化し、今夜の世界戦でひとつのピークを迎える…………ハズだった。

が、どうやら“ムーヴメント”は今夜を境に一気に急降下していくこととなりそうだ。

端的に言えば、今夜の試合は「八百長試合」であった。

1R序盤、ダウンを喫したのは亀田だった。相手は何と言ってもチャンピオンである。当然強い。

その後も、老獪で巧みなチャンピオンペースでラウンドは重ねられていった。

亀田もなんとか反撃を試みるべく奮闘していたが、チャンピオンの巧い“かわし”の前に決定打を放つことができない。

1RからファイナルRまで、ほぼチャンピオンが用意したゲームプランで終始したと言っていい。

試合終了のゴングが鳴り、“一応の”判定に入る。

そして、勝利者コール……。珍しく12R丸ごとをテレビ観戦していた僕と両親の3人は、呆気にとられた。

書いてそのままに、「ハッ…?」という感じだった。

「新チャンピオン、浪速の闘拳・亀田興毅!!!」というアナウンスには、もはや失笑してしまった。

茶番劇そのままに、号泣にむせぶ亀田ファミリー。

「あーあ、やってしまったね……」と、思った。もうそれは、亀田とその家族に対してなどにではなく、ボクシング協会とボクシングそのものに対してそう思った。

少し話を戻すと……。

亀田興毅というボクサーに対しては、その圧倒的な人気と共に“批判”も激しい。その理由は容易に理解できるところではある。

が、僕は、それほど批判しよういう気にはなれなかった。なんだかんだ言っても、結果を残す「強さ」を保つ彼のスタイルは、ボクサーとしてむしろ好感が持てた。(まあ彼の父親の言動に関しては、辟易する部分はあるが…)

今夜の試合にしても、いつものような“強さ”を見ることは最後までなかったが、なんとか勝とうとする彼の姿に対しては素直に応援したくなった。そして終了のゴングが鳴った後も、「“じきに”たどり着くであろう王座に向けて頑張れ」と心から思った。

たぶん、試合を見ていた多くの人が、そう思ったハズである。

しかし、それらはあっけなく消し去られた。

「怒り」すらもあっという間に通り過ぎ、残ったものは、稀に見るほどの“虚しさ”“愚かしさ”だった。

どこからどう見ても、チャンピオンの防衛ゲームである。解説の元世界王者も言っていたのだが、「亀田はよく12RまでKOされずに堪えた」という試合である。

たとえ互角の戦いで判定に入ったとしても「チャンピオンの防衛勝ち」となる、それがボクシングの世界戦である。

本当にとんでもないことをしてしまったものだ。

こうなると、この試合に絶対的な「圧力」と「策略」があったことは明らかであり、それは一個人がどうこうできるレベルではない。つまりはボクシング協会自体の“思惑”があったとしか思えない。

リング場では、いつもの高圧的な態度とは一転して、亀田興毅とその家族が号泣していた。「どんじゃもんじゃーい!」といういつものフレーズが響く。

が、そこには、なんだか人間としての弱々しさみたいなものが溢れているように見えた。

この試合に彼らの「意思」が及んでいるのかいないのかは分からないが、もはや彼らも、これから醜いレールの上を虚栄と共に走らされる「被害者」にすぎないかもしれない。

どちらにしても、この「勝利」の上で無様に虚栄と浅はかな親子愛を続けることしか出来なかった亀田興毅というボクサーには、もう放ち続けるための魅力はないと思う。

とにかく呆れ果てる

最悪のシナリオを最悪の形で繰り広げた罪は相当に重い。

ボクシング界は自らの手で、ボクシングというもののスポーツとしての価値を、見事に握りつぶし、その存在自体を茶番へとおとしめた。

とどのつまり、非常に不愉快なものを見たという話。


Unknown

たしかに同意見である。ボクシング界にスターは必要でそれで大金が動くしかしタイソ\ンのような事にはならないだろうからその点では良かったんではないか。

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