新聞のスポーツ欄を見ていると、嬉しいニュースが目に飛び込んできた。
『ソフトバンク西山、支配下登録』
今年四国アイランドリーグ(愛媛マンダリンパイレーツ)から育成選手としてホークスに入った西山道隆投手が、ついにソフトバンクホークスの正式支配下選手となり、晴れてNPBの“プロ野球選手”となったのだ。
四国リーグから初のプロ入りという価値は計り知れないと思う。
26歳とまだ若い西山投手だが、彼の歩んできた野球人生は常に険しい。
1996年に松山商業が甲子園の夏を制した時のメンバーの一人ではあるが、ピッチャーとしては控え、それも3番手でほとんど登板はなかった。
その後、城西大学、昭和コンクリートを経て、海を渡りカナダの独立リーグでプレーする。
2005年、発足した四国アイランドリーグに地元愛媛MPの選手として参戦し、MAX151キロのストレートを武器にリーグを代表するエースとして1年間活躍。プロ入りは間違いないと思われたが、期待されたドラフト会議では、その名前が呼ばれることはなかった。
この年初めて行われた2次ドラフト(練習生指名用)でソフトバンクホークスに指名され、ギリギリのところでプロ入りの望みをつなぐが、背番号は支配下外の「122」、支配下登録の期限は6月末に迫っていた。
個人的には、某地元テレビ局でバイトしていた時、2005年の四国リーグ開幕直前に注目選手としてインタビューした際の西山投手の様子が思い出せる。
日本初の独立リーグ発足に意気込むと同時に、彼の意識は常に“プロ野球選手になる”ということに向いていた。
その念願は、ついにスタートラインに立った。愛媛出身者として、ホークスファンとして、彼が一日でも早く福岡の大歓声の中、ヤフードームのマウンドに立つことを待ち望みたい。
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