「プロミシング・ヤング・ウーマン」映画レビュー “男どものすべての泥酔の夜に懺悔と恐怖を”

プロミシング・ヤング・ウーマン2022☆Brand new Movies

プロミシング・ヤング・ウーマン

評価: 8点

Story

キャシー(キャリー・マリガン)は【明るい未来が約束された若い女性(プロミシング・ヤング・ウーマン)】だと誰もが信じて疑わなかった。ある不可解な事件によって不意にその有望な前途を奪われるまでは。平凡な生活を送っているかに見えるキャシーだったが、実はとてつもなく頭がキレて、クレバーで、皆の知らない“もうひとつの顔”を持っていた。夜ごと出掛ける彼女の謎の行動の、その裏には果たして一体何が――? Filmarksより

映画「プロミシング・ヤング・ウーマン」90秒予告
第93回アカデミー賞 脚本賞受賞!旬でワイルド!甘いキャンディで包んだ猛毒が全身を駆け巡る、復讐エンターテインメント!30歳を目前にしたキャシー(キャリー・マリガン)は、ある事件によって医大を中退し、今やカフェの店員として平凡な毎日を送っている。その一方、夜ごとバーで泥酔したフリをして、お持ち帰りオトコたちに裁き...

 

Review

キャリー・マリガンが好きだ。
類まれな愛らしさと、そこから滲み出るような薄幸と繊細な狂気。「ドライヴ」、「華麗なるギャツビー」、そして「SHAME -シェイム-」、どの作品においても、大スターの主演俳優を喰らう演技と存在感で魅了されてきた。
個人的には、随分と前から「最もアカデミー賞に近い女優」と確信してきたが、しばらく出演作の鑑賞機会がなかった。
久しぶりのキャリー・マリガン。少し年を重ねたその表情には一瞬見紛うたけれど、冒頭のシーン、泥酔(のフリ)からの狂気的覚醒に一気に釘付けになった。

女が、夜な夜な危険を犯してまで酔っ払った男たちへの復讐を無差別に繰り返す理由。それは、男、そして過去に対する終着なき怒りと復讐。
世の中のすべての男たちの過ぎ去った泥酔の夜に、恐怖と後悔と懺悔を。

一人の女の狂気的な怒りを描きぬいた振り切ったストーリーテリングが白眉で、その狂気そのものを体現するかのような主演女優が素晴らしい。
実際、話の筋は突拍子もなく強引だが、それをまかり通しているのも主人公の特異なキャラクター性とそれを演じきったキャリー・マリガンの表現力そのものだろう。

最終的な顛末は、決してハッピーエンドなどではなく、きっぱりと最悪な悲劇だ。(気恥ずかしいくらいの多幸感に溢れたドラッグストアでのデートシーンが「残酷」への前フリであることは明らか……)
にもかかわらず、心の中では一抹の爽快感みたいなものがジワジワと広がる。その感覚がとても奇妙でもあり、フレッシュでもあった。

正直なところ、自分自身、思い出すこともはばかられる泥酔の夜は記憶の片隅に存在する。
その薄ぼんやりとしていた後悔を、血みどろの輪郭で浮き上がらせるような、そんなキケンな映画だ。

P.S 主人公の優しい父親役のクランシー・ブラウン、絶対なにかの映画の「悪役」で見たことあるなあと思っていたら、「ショーシャンクの空に」の悪徳刑務官の俳優だった。

 

「SHAME -シェイム-」<10点>
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「ドライヴ」
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「華麗なるギャツビー(2013)」<9点>
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Information

タイトルプロミシング・ヤング・ウーマン PROMISING YOUNG WOMAN
製作年2020年
製作国イギリス・アメリカ
監督
エメラルド・フェネル
脚本
エメラルド・フェネル
撮影
ベンジャミン・クラカン
出演
キャリー・マリガン
ボー・バーナム
アリソン・ブリー
クランシー・ブラウン
ジェニファー・クーリッジ
ラヴァーン・コックス
コニー・ブリットン
アルフレッド・モリナ
鑑賞環境インターネット(U-NEXT・字幕)
評価8点

 

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