
中盤過ぎまでの展開は非常に素晴らしく、「スピルバーグがまたやってくれた。さてさてどう褒めちぎろう」と大いに期待したのだけれど、終盤の落ち込みに呆然となる。
興味深い“予感”を漂わせる主人公のキャラクターと設定に用意された“オチ”が、あまりにチープすぎる。
安直で軽薄ささえ漂うラストの顛末に、映画のすべてが希薄に映ってしまう。
トム・ハンクスをはじめとする役者の演技、空港という空間を作り上げた美術とセット、同じ空間を飽きさせずに見せるカメラワークと、映画を形作るほとんどの要素は秀逸そのものであった。
ただひとつ、脚本の詰めの悪さで、すべては転覆してしまうという良い見本だと思う。
「ターミナル The Terminal」
2004年【米】
鑑賞環境:DVD
評価:5点


コメント