評価:
6点Story
突如として世界各地に現れ、地上から人々を吸い上げていく未確認飛行物体。軍隊の攻撃も空しく、地球はわずか3日間で征服された。しかし、人類反撃の希望は僅かに残されていた。 息子のトレント(ジョニー・ウエストン)と共に宇宙船に吸い込まれたLA市警の刑事マーク(フランク・グリロ)は、人間の心を残したままエイリアンになったジャロッドとの共闘により宇宙船を破壊することに成功した。 内戦が続くラオスに墜落した宇宙船から、生まれたばかりのジャロッドの娘、ローズと共に脱出したマークは、反政府組織のボス、スア(イコ・ウワイス)のアジトに身を潜める。 そんな中、エイリアンに対抗する手がかりを見つけだした彼らだったが、アジトは大量のエイリアンに囲まれていた!いま、地球の支配者の座を賭けて、残されたわずかな武器と肉体を駆使した最終決戦が始まろうとしていた…… Filmarksより
映画『スカイライン-奪還-』予告編驚異のVFXで地球征服の3日間を描いた前作から7年。侵略SFから、人類が地球奪還に挑むバトルSFへの超進化を遂げた続編が帰ってくる!<エイリアンvsシラット>最新VFX映像と最強格闘術の融合が、誰も見たことのなかったハイブリッド・バトルSFを誕生させた!【10月13日(土)人類再吸引】公式サイト:
Review
2010年の前作「スカイライン-征服-」も、決して評価が高い映画ではなかった。
酷評が並ぶ中、劇場鑑賞をスルーしかけたけれど、或るTwitterの一文で「面白い“B級SF映画”だ」と唯一賛辞するつぶやきを見て、それならばと劇場に足を運んだ。
結果的には、前述の作り手の趣向に共鳴せざる得ない要素もあり、エンドロールと同時に心の中で親指をグッと立てたことをよく覚えている。
前作のある意味振り切ったラストシーンも忘れ難く、あの“衝撃の顛末”から繰り広げられるであろう「逆転劇」をぜひ見たかったので、無論この続編の報も好意的に受け止めていた。もちろん劇場鑑賞したかったけれど、前作の評価を受け公開規模は小さかったようで、地方在住者には鑑賞機会が得られなかった。
そうして、劇場公開から3年ほど経過した或る日曜の夜にようやく鑑賞に至る。
正直なところ、B級SF映画として前作にような思い切りの良さや、フレッシュさを感じることはなかった。
前作は、エイリアン侵略による緊迫感と独特な無慈悲が印象的だったけれど、今作はその後の地球人たちの“逆襲”を描いたプロットでもあるので、随分とアクション映画に寄った仕上がり。結果的に、どうしても目新しさは薄れてしまっており、良い意味でも悪い意味でも“フツーの続編”となってしまっていることは否めない。
主人公として登場するロス市警刑事を演じるのは、「キャプテン・アメリカ」シリーズの悪役ラムロウの演技が印象深いフランク・グリロ。突然の災厄にひるむことなく勇敢に立ち向かう主人公を熱く演じていた。
そして、インドネシア産の傑作アクション映画「ザ・レイド」で一躍世界的に名を馳せたアクション俳優イコ・ウワイスが、同作でも競演した武闘家兼俳優のヤヤン・ルヒアンと共に出演しており、エイリアン相手に大立ち回りを見せてくれる。
インドネシア発のアクションスターらの“参戦”に伴い、特に後半は国際色豊かなアクション映画になっている。
総じて前作以上に大味で、雑なB級娯楽映画に仕上がっており、一定のユニークさは担保しつつも、見応えのある映画とは言い難い。
けれど、こういうB級映画を日曜の夜に鑑賞することは、かつてテレビ放映の「日曜洋画劇場」で映画という娯楽に触れた少年時代を思い起こさせる。
憂鬱な月曜日を直前に控えた日曜の夜は、何も考えずに、少々雑多な娯楽映画に興じてみる。
そんなルーティーンも悪くないなと思う。
叶うことなら、故・淀川長治氏の解説付きで観たいものだけれど。
Information
タイトル | スカイライン-奪還- BEYOND SKYLINE |
製作年 | 2017年 |
製作国 | イギリス・中国・カナダ・インドネシア・シンガポール・アメリカ |
監督 | リアム・オドネル |
脚本 | リアム・オドネル |
撮影 | クリストファー・プロブスト |
出演 | フランク・グリロ |
ボヤナ・ノヴァコヴィッチ | |
ジョニー・ウェストン | |
カラン・マルヴェイ | |
アントニオ・ファーガス | |
イコ・ウワイス | |
ヤヤン・ルヒアン | |
パメリン・チー | |
ジェイコブ・バルガス | |
リンゼイ・モーガン | |
鑑賞環境 | インターネット(Amazon Prime Vide・字幕) |
評価 | 6点 |
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