「エクスティンクション 地球奪還」映画レビュー “暗い瞳のマイケル・ペーニャと寂しい食卓”

エクスティンクション2020☆Brand new Movies

エクスティンクション

評価: 7点

Story

家族を愛する男を苦しめる、エイリアンが地球へ侵攻する悪夢。ある日、謎の地球外生命体が地球上のあらゆる生命に総攻撃を仕掛け、男の悪夢は現実と化していく。 公式サイトより

『エクスティンクション 地球奪還』予告編 - Netflix
家族を愛する男を苦しめる、エイリアンが地球へ侵攻する悪夢。ある日、謎の地球外生命体が地球上の生命に攻撃を仕掛け、彼の悪夢は現実と化してゆく。これは予知夢なのか?人類の未来は彼の予知夢にかかっている...。 マイケル・ペーニャ、リジー・キャプラン、マイク・コルター出演の『エクスティンクション 地球奪還』はNetfl...

 

Review

まず、95分という尺がSF映画としても、題材としても、適切であり小気味いい。ストーリーラインにおける起承転結が潔くシンプルに構築されているので、必要以上に期待することなく、また勘繰る間もなく、まるで短編のSF漫画やSF小説を堪能したような感覚を覚えた。
決して題材的に“新しい”映画ではなかったけれど、むしろクラシックスタイルなSF性は無論大好物だった。

映画ファンとしては、ハリウッド映画における名バイプレイヤーの一人であるマイケル・ペーニャが主演というところも嬉しいポイントだった。
陽気なラテン系アメリカ人を演じることが多いマイケル・ペーニャが、どこかナイーブで家族愛に溢れた父親役を演じているのはフレッシュだった。

その俳優本人に対するフレッシュさと同時に、主人公の妙な浮遊感と死んだような暗い瞳が序盤から印象的に映し出される。
最初それは、主人公役が珍しい俳優特有のぎこちなさのようにも見えていたが、無論そうではなく、映画世界の設定に起因した演出であり演技プランであった。
主演のマイケル・ペーニャは勿論、妻役のリジー・キャプランや、娘役の子役らも、適切な演技と絶妙な存在感を放っていたと思う。

繰り返しになってしまうが、余計な描写を極力挟まずに、95分という上演時間で簡潔に収めていることが、本作の最大の美点だろう。
ストーリー的にはもう少し映し出すことが可能なシーンはあったろうけれど、描きこみ過ぎていないことによるある種の“物足りなさ”が、鑑賞者に想像の余地を与えてくれ、逆説的な充足感を得られたのだと思う。

“エイリアン(侵略者)”の兵士を演じた若い俳優(イズラエル・ブルサード)の雰囲気も非常に良かったので、「逆視点」の続編を作っても面白いのではないかと思えた。

鑑賞後の感想として言ってしまえば、「SF」として非常にクラシックな題材であり、昔から同じような“ネタ”の映画や小説は溢れている。
ただ、序盤からの描き方が過剰に仰々しくなることなくシンプルに演出されているので、無闇に勘繰ることなく観られたことが、クライマックスの率直な驚きに繋がっている。
振り返ってみれば、家族の朝のルーティーンや、ホームパーティーのシーンで映し出されるべきものが意図的に存在していないなど、細やかな演出も光る。

Netflix映画として、同社の最近のメジャーな作品群と比較すると、もはや「小品」の部類ではあろうが、充分な娯楽性を堪能できるSF映画だった。

 

Information

タイトルエクスティンクション 地球奪還 EXTINCTION
製作年2018年
製作国アメリカ
監督
ベン・ヤング
脚本
スペンサー・コーエン
ブラッド・ケイレブ・ケイン
撮影
ペドロ・ルケ
出演
マイケル・ペーニャ
リジー・キャプラン
イズラエル・ブルサード
マイク・コルター
エマ・ブース
レックス・シュラプネル
エリカ・トレンブレイ
鑑賞環境インターネット(Netflix・字幕)
評価7点

 

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画像引用:https://www.allcinema.net/cinema/365036

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