「天空の城ラピュタ」も「風の谷のナウシカ」と同様に、幼少期から自宅にあったVHSを文字通りに擦り切れるくらい観たジブリ映画だ。もう何度観たことが分からない。
「風の谷のナウシカ」がファンタージーに彩られた哲学性に溢れていたことに対して、本作は純粋に「冒険」という娯楽性を極めていると思う。
ストーリーは明快、それぞれの登場人物たちの行動理由も単純明快だ。
「ラピュタをこの目で見たいから」、「ラピュタの宝が欲しいから」、「ラピュタによって世界を支配したいから」……、ストレートな欲望と願望がぶつかりあって混じりあって、王道的なストーリーが構築されている。
だからいつまでも色褪せずにただただ面白い。
クライマックス、ラピュタが滅びた真意に気付いたシータが言う。
「人は土から離れて生きてはいけない」
この台詞は、宮崎駿が様々な作品において発してきたテーマ性だ。
「天空の城ラピュタ」
1986年【日】
鑑賞環境:DVD
評価:10点
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