評価:
10点Story
東京湾・羽田沖。突如、東京湾アクアトンネルが巨大な轟音とともに大量の浸水に巻き込まれ、崩落する原因不明の事故が発生した。首相官邸では総理大臣以下、閣僚が召集されて緊急会議が開かれ、「原因は地震や海底火山」という意見が大勢を占める中、内閣官房副長官・矢口だけが、海中に棲む巨大生物による可能性を指摘。周囲は矢口の意見を一笑、しかしその直後、海上に水しぶきとともに長く巨大な尻尾が姿を現す…。 amazonより
『シン・ゴジラ』予告2構成・編集:庵野秀明公開日:2016年7月29日全国ロードショー公式サイト: TOHO CO.,LTD.
Review
新型コロナウィルスの感染が広がり、それに対する政府の対応のマズさ、統率力の無さが露呈している。
日本という国が、国家として弱体化していることは、とうに認識しているつもりだったけれど、その稚拙さをいざ目の当たりにしてしまうと、ほとほと絶望的になる。
そんな悪い時期に東京出張に来たものだから、訪問先の顧客から発される話はネガティブなものばかりだし、街をゆく人々の表情も“マスク越し”でも何だかどんよりと見えてくる。
一日の仕事を終えて、いつもなら新宿の映画館に繰り出すところだけれど、流石に“危機感”が働き、大人しくホテルでNetflixでも観て過ごすことにした。
Netflixのラインナップの中にも観たい映画はいくらでもあるのだが、「現実」のこの国の脆弱性に呆れ、憂うあまり、ついついまた「シン・ゴジラ」を観てしまった。
(2016年の公開から実に6回目の鑑賞。この再鑑賞ペースはまさに異例だ。)
ゴジラによって問答無用に東京を「破壊」され、「絶望」に沈み、ようやく健全な政府の在り方を築き上げていくというこの映画のプロットは、何度観てもエキサイティングで、溜飲が下がる。
けれど、全編に渡る日本の政府と社会に対する皮肉と批判は、益々現実味を帯びてきて、決して笑えない。
「スクラップアンドビルドで、この国はのし上がってきた」
と、竹野内豊演じる“赤坂秀樹 内閣官房長官代理(前 内閣総理大臣補佐官)”は言うけれど、本当に「崩壊」しなければ進歩しないというのならば、この国はいよいよ終わってる。

Information
タイトル | シン・ゴジラ |
製作年 | 2016年 |
製作国 | 日本 |
監督 |
庵野秀明
|
樋口真嗣 | |
脚本 | 庵野秀明 |
撮影 | 山田康介 |
出演 | 長谷川博己 |
竹野内豊 | |
石原さとみ | |
高良健吾 | |
市川実日子 | |
柄本明 | |
大杉漣 | |
高橋一生 | |
塚本晋也 | |
津田寛治 | |
鑑賞環境 | インターネット(Netflix) |
評価 | 10点 |
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画像引用:https://www.netflix.com/
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