爆弾の解体シーンにおける、「赤か?青か?」の大定番を生み出したと言われる本作。
大定番の「初出」に相応しい見事なサスペンスアクションを堪能出来た。
冒頭の船出のシーンと“ブリタニック号”という船舶名から、海洋パニック映画の雰囲気を携えて映画はスタートする。しかし、その雰囲気を良い意味で一変させて、船上の爆弾解体と本国での犯人捜しという2本のラインを並行させたサスペンスフルな展開が巧みだったと思う。
ストーリー自体の巧みさもさることながら、やはり何と言っても特筆すべきは、爆弾解体の緊迫感だろう。
爆弾犯が仕組んだ幾重ものトラップをかいくぐりながら解体していく様は、このジャンルの映画の常套手段的な演出であるが、その礎となった今作の“オリジナリティ”は上質で印象的だった。
それにしても、今作のタイトルを知ったのは映画「交渉人 真下正義」に登場する爆弾犯が引用したことからだが、このように優れた映画であっても、タイトルも知らない映画はまだまだ多いのだろうと思う。
観なければならない映画は尽きない。
「ジャガーノート Juggernaut」
1974年【英】
鑑賞環境:DVD
評価:7点
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