おヒサシネマ! 「タクシー・ドライバー」

久々鑑賞☆おヒサシネマ!

 

ロバート・デ・ニーロは、誰もが認める大俳優で、それについて全く異論はない。
ただし、彼の主演映画の中で心から「大好きだ」と言える作品は、個人的に無い。

それが何故かというと、全てはデ・ニーロの俳優としてのパフォーマンスに、“動揺”され続けてしまうからだと思う。
数々の映画で、彼の存在そのものから発されるリアルすぎる「狂気」。次の瞬間に訪れる光景が全く読めない彼の表現に、いつも心が乱され、平穏に映画世界に浸ることが出来ない。

言うまでもないが、それは俳優に対する最大級の賛辞である。が、それと同時に、それは避けられない「苦手意識」だとも思う。

そのロバート・デ・ニーロの俳優としての特異な存在性を確固たるものしたのが、この「タクシー・ドライバー」のトラヴィスだったのだろう。

前述に違わず、心から好きな映画とは程遠く、主人公の心理の“揺れ”にそのまま揺さぶられ、非常に居心地が悪かった。
しかし、その居心地の悪さこそが、スコセッシ監督が描き出したかった社会の異常性の姿だったのだろう。そして、そこに息づくタクシー・ドライバーの決して特別ではない異常さを体現したデ・ニーロは、やはり凄いとしか言いようがない。

「タクシー・ドライバー Taxi Driver」
1976年【米】
鑑賞環境:DVD
評価:7点

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