「時をかける少女(2006)」

2006☆Brand new Movies

 

原田知世が主演したノスタルジックかつ破天荒な“アイドル映画”から二十年余り、新たに生まれたこのアニメ映画はその“リメイク”というよりも、「時代」を越え、それを踏まえた“続編”である。

「タイムリーブ」を会得した主人公の少女は、当惑や困惑をする間を持たず、ひたすらに走り続ける。その姿と言動が実に現代的で、瑞々しい。
まさにタイトル通りに、時間の波間を“駆け”続ける少女の姿は、「時間を退行する」という行為にも関わらず常に“前向き”である。
そのどこまでも“前を見続ける”少女のスタイルこそ、この映画が物語る「確実に過ぎ去っていく時間を大切に生きる」ということだと思う。

クライマックス、明確な「意志」を持って最後のタイムリーブに踏み切っていく少女の“一歩一歩”には、言葉にならない感情の揺れを覚えた。

ただしかし、少しストーリーに説得力というか完璧に引き付ける“力”が足りないようにも思う。
各所のタイムパラドックス的な描写にもう一つ工夫がなかったり、終盤の核心部分がどこか曖昧だったりということを感じてしまった。
ストーリーの根底的な部分に、あと少しオリジナリティーを持った“軽妙さ”があればもっと良かったと思う。

もちろん悪い映画ではなく、良い映画である。完成度も高いと言える。
が、映画としてのインパクトだけをとれば、23年前のアイドル映画の方が力強い。

「時をかける少女(2006)」
2006年【日】
鑑賞環境:映画館
評価:7点

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