現実世界で実際に伝わる数々の「神話」も、神々たちの大仰な話のわりに、骨肉の内輪もめであることが多い。
というかほとんどすべてがそうだと思う。
「神」である以上、肉親以外に敵となり得る存在がいないといえばそれまでだろうが、なんとも滑稽だ。
そんなわけで、この「マイティ・ソー」シリーズも、ソーをはじめとするキャラクターたちが宇宙規模の危機的な状態に陥るたびに、「家族って大事だなあ」とか「家族はどこも大変だなあ」と、極めて小規模な感想を抱いてしまう。
“脳筋”ソーのキャラクターは大好きだが、代々受け継がれる脇の甘さから、いとも簡単に王妃を殺され、ついには星そのものを失う(次作にて)アスガルドの民は、実際たまったもんじゃないなとも思う。
改めて見返してみると、このシリーズ第2作は、MCUシリーズにおけるフェーズ2のブリッジ的な役割がことのほか強く、ストーリー的な深さがない分、神々たちの無能さが際立っているとも言える。
終始一貫して、くるくると立ち位置を変えるロキの神出鬼没さは楽しいけれど。
「マイティ・ソー/ダーク・ワールド THOR: THE DARK WORLD」
2013年【アメリカ】
鑑賞環境:blu-ray(字幕)
評価:6点
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