「皇帝ペンギン」

2006☆Brand new Movies

 

2006年、記念すべき一発目は、昨年一本も観ていない“ドキュメンタリー映画”となった。

ドキュメンタリー映画自体が嫌いというわけではないのだけれど、必然的に「脚本を追えない」分、やはり退屈という感を持つ場合が多い。

ただ、至極当然なことだけれど、ドキュメンタリーであろうがなかろうが、「退屈な映画は退屈」だし、「退屈でない映画は退屈でない」のだ。

まあつまり、このペンギンのドキュメンタリー映画は、「退屈ではない」。

この手の、動物のドキュメンタリー映画を指して、「親子愛」がどうのこうのだとか、「過酷な運命」がうんたらすんたらとか、そういうことを語ることは間違っていると思う。
なぜなら、自然界の動物たちは、自らを指して「親子愛」など意識していないだろうし、「運命」など感じていないだろうからだ。

だから、もしこういう映画を観て感動したのなら。それは、ひとつの“生命”そのものに対しての感情だと思う。
どこまでも本能的に、ただひたすらに与えられた環境の中で“生きていく”。
その生物たちにとってみれば、あまりに当たり前で基本的な「姿」に、感動するのだ。

文字通り“何も無い”氷の世界において、徹底して“皇帝ペンギン”の目線で追っていくカメラワークが物凄い。一体どれだけの時間とフィルムを費やしたのか想像もつかない。
撮影者たちのその労力にある意味一番感動する。

「皇帝ペンギン LA MARCHE DE L’EMPEREUR」
2005年【仏】
鑑賞環境:DVD
評価:7点

コメント

タイトルとURLをコピーしました