50歳手前のトム・クルーズが、とにかく走りまくり、飛びまくり、吹き飛ばされまくる映画だ。
この映画に対して「どういう映画だ?」と問われれば、こう答えたいと思う。
正直言って、彼のそのパフォーマンスだけでも「脱帽」だと言えるし、必ずしもトム・クルーズのファンでなくともその部分だけでも観る価値はあると言える。
ハリウッドの映画スターとして存在し続ける彼の在り方は、まるで一流のベテランアスリートを見ているようだ。彼自身の俳優としての鍛錬と向上心が、“トム・クルーズ”というハリウッドスターの存在性と輝きを保持し続けているのだと、思わずにはいられなかった。
映画自体は、「ミッション:インポッシブル」というスパイ映画シリーズとして「面白い」としか評する言葉は必要ないと思う。シリーズ最高傑作と言っても間違いない。
こういったシリーズ物の悪しき特徴として、最新作の設定において前作の苦労があっけなく水泡に帰してしまっているということが多々ある。今作にしても、前作で必死になって守り切ったものが、すでに喪失してしまっているというくだりがある。
それに対しては大いに“難癖”を付けたかったところだったが、今作はエピローグで見事に“解消”してくれている。
そのこともあり、ラストのシークエンスがより爽快感に溢れ、50歳を過ぎようがなんだろうが、トム・クルーズの更なる続編に期待は膨らんだ。
とにかく映画の中のあらゆることが超格好良くて面白い。それだけの映画だ。
「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル MISSION: IMPOSSIBLE – GHOST PROTOCOL」
2011年【米】
鑑賞環境:映画館
評価:9点
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