「リメンバー・ミー」“悪役に与えられた功罪の振れ幅があまりにも大きすぎる”

2024☆Brand new Movies

 

評価:  6点

Story

主人公ミゲルは、音楽が大好きなギターの天才少年。しかし、過去の悲しい出来事がきっかけで彼の一族には「音楽禁止」の厳しい掟があり、ミゲルはギターを弾くどころか、家で音楽を聞くこともできない。ある日、家族から禁じられた音楽への夢を募らせるミゲルが、デラクルスの霊廟に飾られたギターを手にしたことをキッカケに、夢のように美しく、まるでテーマパークのような死者の国へ迷い込んでしまう。 Filmarksより

 

Review

“死後の世界“を描いた作品は、古今東西多々あるけれど、メキシコ文化のそれは新鮮で芸術的だった。
ディズニーは近年、多様な人種や民族をルーツに持つ主人公を創造し、新たな価値観や世界観を携えた物語を多数生み出している。それは“大帝国“ディズニーだからこそ取り組めるクリエイティブであり、今追求するに相応しい使命だろう。

秀麗なアニメーションによる映像美は見事だったけれど、描きされるストーリーとキャラクター造形は、鑑賞後よくよく考えると、類型的で浅はかな印象が残った。

特に腹に落ちなかったのは、「悪役」とされるキャラクターにおけるアンバランスさだった。
結果的に主人公の曾々祖父さんを殺したヴィランであることは間違いないし、断罪されるべきキャラクターであるけれど、同時のこの悪役キャラクターの存在が、主人公の音楽に対する憧れやリスペクトの象徴であった事自体は揺るぎない事実だ。
かつてバディだった曾々祖父さんの音楽を盗用した盗人であり、殺人者ではあるが、この悪役がプレイヤーとしては超一流であったことは否定できない。

そうなってくると、死後の世界まで押しかけて、その悪事を陽の下に曝け出す事自体が、なんだかすっきりしない。功罪の振れ幅があまりにも大きすぎて、一人のキャラクターの中に収めるには無理があるように思えた。
この悪役自身、大鐘に押しつぶされるという実はかなり残酷な死に方をしているわけで。
もう少し適度なバランスのキャラクター設定があったのではないかと思える。

 

Information

タイトル リメンバー・ミー COCO
製作年 2017年
製作国 アメリカ
監督
脚本
撮影
声の出演
ソフィア・エスピノーサ
鑑賞環境 インターネット(Disney+)
評価 6点

 

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画像引用:https://play.google.com/store/movies/details/Coco?id=R6hCGSs_uKo&hl=ja&pli=1

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