スバラシネマex「殺しに来た男」 “無慈悲な初期から次に進めることが大切”

スバラシネマReview

評価:  2点

Story

これが最後の仕事と心に決め、山奥にひっそりと佇む山荘に向かった殺し屋。ターゲットは、その山荘の主人だ。車の故障を装い、首尾よく山荘に招き入れられた彼は、なんとか主人を殺すことに成功する。だが死体を始末して帰ろうとすると、殺したはずの主人の姿が。それから何度殺しても、主人は生き返ってしまい…。 公式サイトより

 

Review

ある場所に迷い込んだ人間が、堂々巡りの時空間の中に放り込まれてしまい、永久に抜け出せなくなるという話は、媒体問わず様々なSF作品で描き出された題材で、本作もその一つと言える。
殺し屋の主人公は、絶望し、自らの頭に銃を向けるが、きっと次の瞬間にはまた“はじめ”に戻ってしまうのだろう。

この不思議で無慈悲なプロット自体は嫌いじゃない。が、流石に低予算の短編深夜ドラマとはいえ、あまりにもつくりがチープすぎた。特に主人公を演じする主演俳優の演技がお遊戯レベルで、正直目も当てられなかったという印象。

ただどんなに優れたクリエイターであっても、必ず「初期」はあり、その期間にいかに企画を具現化して、どんな形であれ世に送り出し、次のステップを踏み続けるということが最も必要なことなのだろうと思う。

そんな岩井俊二の「初期」を30年の時を経て垣間見れることは、やはり貴重だ。

 

Information

タイトル 殺しに来た男
製作年(放映期間) 1991年
製作国 日本
監督 岩井俊二
脚本 岩井俊二
撮影
出演 下元史朗
小宮佳久
鑑賞環境 DVD
評価 2点

 

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